千曲市戸倉のとたに接骨院です。
お薬のお話第3弾です。
今回は治療法としての「薬物療法」の役割は何なのか、と言うお話を云々と言いたいと思います。
皆さんはどこかに痛みがある時に、何を期待して痛み止めを飲みますか?
(ここで言う痛みとはあくまでも整形外科疾患についてです。下痢しててお腹痛いとか、風邪ひいて喉が痛いとか、そーゆー話ではありません。分かってると思うけど念のため・・・)
恐らく多くの方が
「薬で治そう」
と思っているのではないでしょうか。
その感覚、はっきり言って間違ってます。
はい、はっきり言っちゃいます。
どーゆー事かご説明しましょう。
ではここで、前々回引用した久光製薬のフェイタス®の成分表を見てみましょう。

〈 出典:久光製薬webサイトより http://www.hisamitsu.co.jp/healthcare/products/pdf/076.pdf 〉
(久光さんに再度チャンスをあげましょう)
実はこの画像に重大なヒントが隠されています。
そう、今回の云々に備えて伏線を張っていたのです。(ワンピースみたいになってきた!)
この〈用法・用量に関する注意〉をよーく読んでみて下さい。
・・・んっ!!!気づきましたか?!!
そう、ここです。

”(3)本剤は、痛みやはれ等の原因になっている病気を治療するのではなく、痛みやはれ等の症状のみを治療する薬剤”
これどーゆー意味かお分かりですか?
まあ平たく言えば
「怪我を治す効果は無い」
とゆー事ですね。
ちなみに第一三共さんのロキソニン®Sシリーズにも・・・

〈 出典:第一三共ヘルスケアwebサイトより https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/package_insert/pdf/loxonin-s_premium_2.pdf 〉
同じような事が書いてあります。
前回もお話ししたように、これらの痛み止めはNSAIDs(エヌセイズ)と言う種類の薬剤で、「侵害受容性疼痛」の「炎症性の痛み」に効果を発揮するとお話ししましたよね?
(覚えていない方はこちらをどうぞ)
炎症とは、組織が壊れた結果「痛み」や「腫れ」や「発熱」など種々の症状が起こることを言います。
つまりNSAIDsは
炎症を抑える効果はあるけれど、壊れた組織を修復する効果は無い
とゆー事です。
「痛みを取る事」と「治す事」を混同してしまっている方は、ここまでの話がいまいち「ピン」と来ないかもしれません。
日常の身近な出来事に置き換えて考えてみましょう。
皮膚に切り傷や擦り傷が出来てしまった時の事を思い出してみてください。
さぁ、目をつぶって・・・
想像してください・・・
転んで膝を「ざざぁー!」
あっ、紙で指先切った人もいますね。
はい、目を開けてください。
あぁ痛かった・・・
さあ皆さん、どーしますか?
とりあえず「絆創膏」を貼りますよね?
(・・・いや、貼らないっていう人もとりあえずそーゆー事にして下さい。じゃないと話が進まないんで。)
ではなぜ絆創膏を貼るのですか?
まあ当然「傷を治すため」ですよね?