千曲市戸倉のとたに接骨院です。
お薬のお話もいよいよ最後です。
傷を治すためには何が必要なのか?とゆーお話です。
前回の記事では
「薬を飲むのは絆創膏貼るようなものだよ」
ってゆー話をしました。
痛み止めの役割は痛みを抑えることであって、傷そのものをどーこーするものではありません。
じゃあ傷を治すためにはどーすりゃいーの?って事ですよね?
ここで考えなきゃいけないのが
「なぜそこに傷があるのか?」
とゆー事なんです。
これ別に「そこに山があるから」的なものではなくてですね、要するに傷ができる原因を考えるとゆー事なんですね。
組織に傷がついた結果、炎症が起きます。
「じゃあなんで傷ついたの?」
って事なんですよ。
体の組織が理由も無しにいきなり壊れる事はありません。
必ず原因があるはずなんです。
僕は診察をするときに必ず「なぜ痛くなったのか?」という事を聞きます。
その答えとしてよく
「理由は何もない」とか「原因無く痛くなった」などと云々。
これは単に「原因を自覚していない」だけなんです。
ではその原因とは何なのか?
それは
「侵害刺激」
です。
整形外科疾患による痛みは、ほぼすべて侵害刺激が原因です。
(侵害刺激についての詳しいお話はこちらからどうぞ。)
急性の怪我だろうが慢性的な痛みだろうが、侵害刺激によって組織を損傷し、痛みによってそれを知らせてくれているのです。
激しく捻ったり、強くぶつけたりしなくても、組織は損傷します。
「ピン」と来ない方も多いと思いますが、一度では損傷しない弱い侵害刺激でも、同じ場所に繰り返し刺激が加わることで徐々に組織が損傷することもあるのです。
また身近な事例で例えてみましょう。
蚊に刺されたことありますよね?
痒いですよね~?
痒いとやっぱり掻いちゃいますよね~?
掻きすぎると血が出ちゃいますよね~?
でもついつい掻きすぎちゃって血が出ちゃった・・・
こんな経験、あると思います。
一度では皮膚に傷がつかなくても、繰り返し掻くことで徐々に皮膚を傷つけるのです。
これは皮膚だけではなく体中どこでも起こります。
一発で組織を損傷するような強い侵害刺激であれば「ぶつけたときに~」とか「あの時グキッと~」とかがはっきりしていますが、日常的に行っている動きや姿勢の中にも原因となる侵害刺激は潜んでいるのです。
じゃあその侵害刺激が加わる動きや姿勢は何なのか?
分からないから困るわけですよね?
安心して下さい。分かりますよ。
どの動きや姿勢が原因なのか、見分けるポイントはたった一つです。
皆さんよ~く思い返してください。
「この姿勢になると痛いんだよな~」とか「あの作業した後に痛みが強くなるんだよな~」ってことありません?
はい、それです。
つまり「その時痛いかどうか」とゆー事です。
痛いって事は炎症が起きている場所に侵害刺激が加わっているという事なんです。
痛みを伴う「動き」や「姿勢」こそが、痛みが起こる原因である「侵害刺激」なんです。
その侵害刺激が加わり続ける限り、痛みは取れません。
いくら薬で炎症を抑えたとしても、侵害刺激による痛みは抑えられませんし、せっかく体が修復しようとしていた傷口がまた開いてしまいます。
かさぶたを掻きむしってまた血が出た経験がありますよね?
そしたらまたそこにかさぶたが出来ます。
そのかさぶたをまた掻きむしれば、また血が出て新しいかさぶたが出来ます。
これを繰り返していたらどうでしょう?
この傷は一生治りません。
その経験から、皆さんは「かさぶたは掻きむしっちゃダメ」とゆー事をご存じのはずです。
痛い動きを繰り返すという事は、かさぶたを掻きむしり続けるとゆー事と同じなんです。
だからいくら薬で炎症を抑えても、侵害刺激が加わり続けていればずっと痛いのです。
これは神経障害性疼痛にも同じことが言えます。
神経障害性疼痛とは、「何らかの原因」で神経が傷つくことで起こる痛みです。
その「何らかの原因」のほとんどが侵害刺激なのです。
多くの整形外科疾患に対して、リリカ®が有効ではない理由はまさにそこにあると、僕は考えています。
リリカ®は簡単に言えば、神経の興奮を抑える薬です。
興奮している原因は神経に出来た傷です。
傷があるから神経が興奮しているのです。
ではその傷がなぜできるのか?
それは日々の生活の中で神経に対して繰り返し加わり続ける「侵害刺激」が原因です。
帯状疱疹後神経痛や糖尿病性末梢神経障害は病気が原因で神経に傷が出来ています。