千曲市戸倉のとたに接骨院です。
今までシリーズで足の捻挫について云々と言ってきました。
vol.1では、実はほとんどちゃんと治っていませんよ~と云々。
vol.2は、見逃される理由はこうですよ~と云々。
vol.3では、正確に診断するには~と云々。
vol.4は、後遺症の症状は~と云々。
そしてついに最終章。
vol.5の今回は、いよいよ前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)の断裂及び付着部裂離(れつり)骨折の、治療法についてのお話です。
ではまず、今まで行われてきた一般的な治療法から紹介しましょう。
軽度の捻挫の場合、つまり靭帯は切れておらず、骨も折れていない場合。
「包帯を巻いて安静にする。」
これが一般的ですね。
前距腓靭帯が軽く傷ついて腫れている程度であれば、痛みと腫れが引くまでの間、包帯で動きを少し制限してそっとしておく。
これで問題ありません。
だいたい1~2週間で治ることが多いです。
最悪「何もしないで放っておく」でも治るには治ります。
ただこれでは治るまでに時間がかかってしまうので、包帯くらいはした方がいいですね。
では、断裂か骨折があった場合です。
きちんと治るために必要な条件が2つあります。
それは・・・
1.「損傷した断端同士が接触している事」 2.「接触した断端同士が、くっつくまで安静にできていること」
この2つです。
どちらかだけでも駄目です。
「ん?」ですよね?
ではこの2つを壊れたおもちゃに例えて分かりやすく説明します。
想像してみてください。
遊んでいたおもちゃが、切れたり折れたりして壊れてしまった経験はありませんか?
僕はしょっちゅう壊していました。
壊れたおもちゃを接着剤でくっつけるとき、壊れたパーツを「ギュッ」と押し付けますよね?離れていたらそのまま接着剤が乾いて終わりですからね。
「断端同士が接触」とはこーゆー事です。
そして接着剤を「ギュッ」としたら、乾くまでそのままにしますよね?乾く前に「乾いたかな~?」って触っちゃうと「ポロッ」となっちゃいますからね。
「くっつくまで安静」とはこーゆー事です。
つまり、「包帯を巻いて安静にする」だけでは不十分という事です。包帯では動きを少し制限する事はできても、やっぱり動いちゃいますからね。
「何もしないで放っておく」はもう論外です。
ではギプスや副木のように硬性固定ではどうでしょうか?
よくひどい捻挫をしたときに、L字型やU字型の固いものを包帯で固定していたり、ギプスを巻いているの見たことがある人もいると思います。
これなら「くっつくまで安静」に出来そうですよね?
しかし多くの場合で「断端同士を接触」させる事が出来ていません。
「断端同士が接触」していなければ、そもそもくっつきません。
ではどうすれば「断端同士が接触」を達成できるのでしょう?