千曲市戸倉のとたに接骨院です。
前回に引き続き腰痛のお話。
今回はコルセットの正しい選び方について云々言います。
各医療メーカーからたくさんの種類のコルセットが作られていますが、それぞれに特徴があります。
ここでのお話は、どのコルセットが正解で、どのコルセットがダメで、とゆー事ではありません。
100点のコルセットも無ければ、0点のコルセットも無いのです。
選び方のポイントは
「特徴」と「用途」が合致しているか?
とゆー事です。
「・・・ん?」ですよね?
もっと詳しくご説明します。
まずはポイント①「特徴」について。
先程も「各医療メーカーからたくさんの種類の~」と言いましたが、同じメーカーから同じ特徴のものをいくつも作ったって意味無いですよね?
いくつも作るという事は、それぞれに違う特徴を持ったものを作るとゆー事です。
その最も重要な特徴とは
「固定力」
です。
コルセットの重要な効果とは何かとゆーお話を、前回しましたが覚えていますか?
そう。「固定」です。
腹圧を上げることで腰の動きを制限して、痛みを出さないようにすると言いましたよね?
ホントに覚えてます?
つまり「固定力」の違いとは
「どれだけ腰の動きを制限するか」の違い
とゆー事です。
世の中に出回っているコルセットをざっくり大別すると
「がっちり系」と「やんわり系」
に分かれます。
主にがっちり系は、幅が広く厚手の素材で出来ていて腹圧を上げる効果が強く、さらに背中側に2~4本くらいの「ステイ」と呼ばれるプレートが入っていて、腰の動きを制限してくれます。
そのステイの材質や幅など様々に組み合わせて、固定力の違いを生み出しています。
それに対してやんわり系は、ステイが入っておらず伸びやすいゴム素材のものがほとんどです。
幅もあまり広くないものが多く衣服へあまり影響しない反面、腹圧を上げる効果もさほどありません。
ここまでお話しすると
「がっちり系の方がいいんじゃないの?」
とゆー声が聞こえてきそうですが、必ずしもそうではありません。
・・・え?言ってない?
ここで出てくるのがポイント②「用途」です。
早速ざっくり大別しちゃいましょう。
主な用途は
「治療」と「予防」
に分かれます。
がっちり系にもやんわり系にも向き・不向きがあります。
がっちり系には強い固定力が備わっていますので、痛みの出る動きを制限する事に長けています。
つまり「治療」向きという事です。
しかしその反面、痛くない時には邪魔に感じてしまいます。
なので「予防」には不向きとゆー事です。
やんわり系は伸びやすいので動きやすく、衣服への影響も少ないので痛くない時でも不快に感じずに着けていられます。
つまり「予防」向きです。
逆に動きはあまり制限しないので、痛い時にはあまり効果を発揮しません。
「治療」には不向きです。
コルセットの「特徴」をしっかり把握して、「用途」に合わせて選ぶ必要があります。
頻繁に腰が痛くなる方や大体いつも痛い方は、がっちり系とやんわり系をそれぞれ1つずつ用意することをおススメします。
ひどい時にはがっちり系、予防のためにやんわり系、みたいに使い分けると良いのではないでしょうか。
ちなみにとたに接骨院では、主に2種類のコルセットを、患者さんのニーズに合わせて使用しています。
(有)天野商店の「デラックスランバーベルト」と、アップル医療機器(株)の「イオンクールコルセット」です。
ともに背中側に2本のステイが入っていてがっちり系に分類されますが、それぞれそのステイに特徴があります。
「デラックスランバーベルト」のステイはアルミ製で、とにかく硬い!
全体に厚手素材なので腹圧もしっかり上げる、がっちり系の中でもかなりがっちりのタイプです。
「イオンクールコルセット」のステイはプラスチック製で、耐久性が高い上にしなやかに曲がるのが特徴です。
メッシュ素材なので通気性もよく、やんわり寄りのがっちり系です。
痛みが強い人には「デラックスランバーベルト」、予防でも使いたい人には「イオンクールコルセット」、みたいな感じで使い分けています。
症状や疾患によって、厳密に動きを制限しなければならない場合があります。
身動きを取るのも困難なくらい痛みの強い急性腰痛や、腰椎分離症と言われる疲労骨折などがそうです。
その場合はこれです。
腰にギプスを巻いて自分で脱着できるように加工します。
これはもうがっちり中のがっちり、スーパーハードですね。
腹圧ももちろん上がりますが、それよりも何よりも硬いんで全然動きません。
固定力MAXです。
ここまで固定すれば急性の痛みもかなり軽減できます。
分離症の場合は3カ月~半年スポーツを中止し、これを着けて生活をすればほぼ治ります。
いかがですか?
コルセットを着ける気になりましたか?
なんだかここまでコルセットを褒めちぎる様に云々言っていますが、必ずしもいいことだけではありません。
着けることによる弊害ももちろんあります。
その弊害こそが、「逆に良くない」説が唱えられている理由です。
次回はその弊害についてお話ししようと思います。
などと云々。
〈続きはこちら〉
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