2019年6月27日

接骨院の広告について

最終更新: 2020年10月8日

千曲市戸倉のとたに接骨院です。

今回は接骨院や鍼灸院の看板やチラシなどの広告について云々言いたいと思います。

近所の接骨院の看板や新聞の折り込みチラシなどよく見かけますよね?

例えば、

「骨盤矯正・産後骨盤矯正は当院にお任せ!!」などと云々。

「交通事故専門!!」などと云々。

「○○地域No.1の~」などと云々。

皆さんも見覚えがあるんじゃないでしょーか?

上記のような看板やチラシは

全て違法です。

「え、今通ってるところがまさにそーゆー看板なんだけど・・・」

とゆー声も聞こえてきそうですが、詳しくご説明しましょう。


まずはこちらをご覧ください。

『広告規制の現状について』:厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000205321.pdf

現行の法律では、上記以外の項目は広告してはならないのです。

上から順によ~く見てください。

これしか書いちゃいけないんです。

はい、たったのこれだけです。

例に挙げた

「骨盤矯正・産後骨盤矯正は当院にお任せ!!」などと云々。

「交通事故専門!!」などと云々。

「○○地域No.1の~」などと云々。

もうこんなんもっての外です。

そもそも骨盤矯正なんてものは医学的には存在しませんからね。(詳しくはこちら)

まあこれらは極端な例ですが(でも結構多いんです)それ以外にもよく見る看板で上記に違反しているものも多いんです。

例えば・・・

「整骨院」

上記表の4の①に「ほねつぎ(又は接骨)」とあります。

つまり「ほねつぎ」か「接骨院」以外の名称は認められていません。

これは僕が学生の頃にも学校で習いました。

しかし何故か一般的に通ってしまっているんですよね。

当時から整骨院で研修していたクラスメイトも多く、みんな「キョトン」としていました。そのせいで「接骨院と整骨院、何が違うの?」問題が発生しています。

「各種保険取扱い」

上記表の4の③をご覧ください。

「医療保険療養費支給申請ができる旨(脱臼又は骨折の患部の施術に係る申請については医師の同意が必要な旨を明示した場合に限る。)」とあります。

要するに「脱臼と骨折は医師の同意が必要である」と明記しなければなりません。

あとは管轄になっている自治体によって解釈に幅あり、取り締まり自体も人手不足の為手が回らずに結果放置、となっているのが現状です。

では当院の看板はどうなっているでしょうか?

いや~完璧ですね。

お手本通り。

余計なものが一切入っていない。

無添加とはこの事。(なんのこっちゃ)

実は去年医師の広告規制ガイドラインが改訂されました。

それまではwebサイトは規制の対象外だったのですが、この改定で対象となりました。

それを受けて、現在厚労省では接骨院や鍼灸院などの広告規制ガイドラインを新しくする検討会が開かれています。

上記の広告規制が時代遅れなものになっている事と、取り締まりしきれない現状を踏まえて広告に載せていいものといけないものを明確にするルール作りをするというものです。

厚労省のwebサイトにその検討会の議事録が掲載されているのですが、1年以上議論が続いていて未だ何ら形が出来ていません。

ガイドラインができるのは当分先の事になりそうですね~

しかしこの議事録を見ていると、ホントにみんな話がかみ合っていないなと・・・

そして保険者は我々の業界を明確に敵視しているなと言うのがよく分かります。

「まずは不正をゼロにしてからものを言え」

的なことを言っていますが、不正がゼロの業界なんてあるんでしょうか?

確かに我々の業界は、お恥ずかしい限りですが不正が多い業界ですよ?

でも医師でも弁護士でも政治家でも官僚でも保険者でも悪い事する人はいますからねぇ。

出来上がったガイドラインによっては、うちの看板やwebサイトも修正する必要がありますので、今後も注意深く見守っていきたいと思います。


うちの看板を見た方が

「もっと派手な看板にすればよかったじゃん」

と言ってくれる方もいらっしゃるんですが、こーゆー事情があって出来ないんです。

まあ法的にオッケーでもあんまり派手な看板は出しませんけどね。

だって品がないじゃないですか?

え?もともと品はない?

それは内緒の約束ですよ。

などと云々。

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